ここでは博物館などの写真をまとめようと思う。
というのも、ああいった場所(物)の写真はブログに大量投稿しても風景写真と違って変化に乏しく、面白くないからである。
しかし海外の博物館まで行って写真を埋もれさせるよりも、なんらかの創作物等の資料としてまとめておいたほうがいいだろうと思う。
画像サイズは、サムネイル状態で256*170前後、画像をクリックすると1280*960前後で表示するようにしておいた。
細かいディテールを見たい場合はクリックしてご利用ください。
14〜16世紀 アステカ文明/国立人類学博物館(メキシコ・メキシコシティ)
アステカ文明とは1325年から1521年まで中米メキシコ中央部に栄えた文明。最盛期のアステカ王国は
メキシコ湾から太平洋沿岸にまでを領有し500万人以上の人民を支配した。首都テノチティトランの人口は
数十万人に達し、当時、世界最大級の都市であった。中心部には神殿や宮殿が立ち並び市もたって
大いに繁栄したが、16世紀にスペインの総攻撃を受けて滅亡し、都市は徹底的に破壊された。
19世紀/鉄道博物館(グアテマラ・グアテマラシティ)
1884年に開通したグアテマラシティからカリブ海方面を結ぶグアテマラ鉄道の駅舎と列車。
ハイウェイとの競争激化や運営会社の債務不履行、不法占拠者や自然による被害など紆余曲折を経て
最終的には2007年に運行停止したが、使われていた駅舎はそのままの形で保存されており、
列車内部にまで足を踏み入れることができる。
10〜16世紀 コスタリカ先住民文化/国立博物館(コスタリカ・サンホセ)
前コロンビア期(A.D900〜1540)にコスタリカ先住民の手によって造られたという土器などが展示されている。
目玉はオーパーツ(OutOfPlaceARtifacTS=その時代にそぐわない工芸品)とも言われる石球。
当時の技術では造形し得ないと言われていた……が、後に検証されてやり方によっては可能のようだ。
土器のデザインは多彩な野生動物をモチーフにしたものが多く見受けられる。
10〜16世紀 コスタリカ先住民文化/黄金博物館(コスタリカ・サンホセ)
前コロンビア期(A.D900〜1540)にコスタリカ先住民の手によって造られたという
金の細工や装飾品、土器などが展示されている。
国立博物館の土器と同様に、当時のコスタリカは国土の90パーセント以上がジャングルだったこともあり、
野生動物を独特のデザインで表現している。
19世紀/国立劇場(コスタリカ・サンホセ)
ヨーロッパから一流の職人を呼び、1897年に完成した劇場。パリのオペラ座を模している。
コスタリカで革命が起きないのはこの劇場の窓を割りたくないからだと言われている。
建物はさほど大きくないが存在感のあるディテールが目立ち、
上層階は天井画のある綺羅びやかな広間になっている。
現代/哺乳類、鳥類群(コスタリカ・マニュエルアントニオ国立公園)
コスタリカは野生動物の宝庫で地球上すべての生物種のうち5パーセントが生息すると言われている。
貴重な野生動物が生息する国立公園や自然保護区をいくつも有しており、
その総面積は国土の4分の1以上を占める。
土産物にはケツァールやオオハシ(Tucan)、ナマケモノなどをデザインした商品が人気。
現代/爬虫類群(コスタリカ・モンテベルデ国立公園)
哺乳類に加え、ヘビやカエル、トカゲなどの爬虫類も数多く生息する。
中でもアカメアマガエル(RedEyeTreeFrog)はその特徴的な外見から
絵葉書や写真集の表紙を飾ることが多い。
現代/植物群(コスタリカ・モンテベルデ国立公園)
ジャングルにもいくつかの種類があり、地形や高度によって
熱帯乾燥林、熱帯雲霧林、熱帯雨林と分けられている。また、着生植物と呼ばれる
樹木を覆うようにして育つ植物(寄生して養分を吸い取っているわけではない)が特徴的である。
現代/昆虫群(コスタリカ・モンテベルデ国立公園)
熱帯産の蝶や甲虫、タランチュラ、ハキリアリなど。
昆虫は気温が高い地域ほど大型化する傾向にあり、体温の上昇を防ぐため光沢のある外見になるという。
日本では見られない、いかにもな昆虫も数多く生息している。
9〜14世紀 前インカ期・シカン文化/ブルーニン博物館(ペルー・ランバイェケ/チクラヨ)
前インカ期のA.D800〜1375に現エクアドル・ペルーの沿岸部で栄えた土着の先史文化の遺物が展示されている。
シカン文化は日本の考古学者・島田泉教授によって明らかにされたが、博物館の展示物は
50年間に渡り遺跡、文化の調査に費やしたドイツ人のハンス=H=ブルーニンによって集められた物である。
多彩な形の壺や、魚をモチーフにした造形物などが特徴的。
15〜16世紀 インカ文明ほか/国立人類学考古学博物館(ペルー・リマ)
古代から前インカ期、インカ文明時代、近代に至るまでの様々な遺物が展示されている、
南米大陸西岸地方の総合的な博物館。
今も色鮮やかな布や造形技術の高さがうかがえる土器、レリーフの刻まれた石碑などがメイン。
インカ文明は比較的新しい時代ということもあり、人物の顔を模した土器などは特に精緻な出来である。
16世紀/旧国立造幣局(ボリビア・ポトシ)
ポトシの鉱山(セロ・リコ=富の山)から採掘された金銀を貨幣にするため、1572年に建てられた造幣局。
現在は博物館として改装されているが、銀を加工する様々な機械が今でも使用可能な状態で展示されている。
中世に造られた機械は重厚にして精密・奇怪であり、産業革命当時の雰囲気を今に残している。
他にも当時の貨幣や歴史的資料、鉱山で採れる様々な鉱物などの展示物がある。
17世紀 イスラム教圏アラウィー朝/アラウィー朝の博物館(モロッコ・メクネス)
モロッコで17世紀に成立し、現在も続くアラウィー朝の成立当初の首都だったのがメクネスである。
18世紀に首都は移ったが、当時からの建造物や遺物は数多く残されており、
博物館ではそれらが展示されていて近世イスラム社会の装飾を目の当たりにする事ができる。
アラビア世界での成人の証であるナイフ「ジャンビーヤ」や、貴族やキャラバンの服装など。
17世紀 イスラム教圏アラウィー朝/ダル・ジャマル博物館(モロッコ・メクネス)
こちらの博物館はどうやらアラウィー朝成立時からの宮殿を改装して使われているようだ。
当時を再現した間取りの部屋や造形の細かい内装、モザイクタイルなどを見ることができる。
19世紀 イスラム教圏/マラケシュ博物館(モロッコ・マラケシュ)
マラケシュにある博物館。19世紀後半に宮殿として造られた建物を利用している。
成人の証であるナイフ「ジャンビーヤ」や貴族が使っていた茶器、鮮やかな色合いを残す陶器、
貴金属などが展示されている。
宮殿の広間や台所、天井に換気口のあるハマムがそのまま公開されているのも特徴。
16〜20世紀 イスラム教圏/マドラサ・ベン・ユーセフ(モロッコ・マラケシュ)
マドラサとはムスリム神学校の事で、16世紀半ばに建造され、1956年まで実際に使用されていた。
イスラム建築による精緻な装飾が壁や柱に施されている。
中庭の周りの建物は学生の寄宿舎に当たり、
かつては数多くある小部屋で学生達が生活していた。
19世紀 イスラム教圏/バヒア宮殿(モロッコ・マラケシュ)
19世紀に首相官邸として造られた宮殿。
歴代の首相が妻や愛人と住んでいたらしいが、現在は観光用に開放されている。
庭園、中庭、個室なども見て回る事ができる。
内装の中でも天井の細密画は特に細かい。
現代 イスラム教圏/ジェラバ(モロッコ全土)
モロッコで現在も広く着られている、上下一体型の服。男性用。
モロッコ国内で数多く流通しており、礼拝のみならず普段着としても若者から老人まで愛用されている。
素材やデザインも豊富。イスラム風の服だが、これらの衣装は国によっても形状はそれぞれ違うようだ。
ジェラバはモロッコ特有(北アフリカ含む?)のもので、しっかりした縫製の物も多い。
17世紀/奴隷の家(セネガル・ゴレ島)
かつて黒人奴隷の収容に使われていた「奴隷の家」は、
セネガルの首都ダカール沖合い約3キロに浮かぶ東西約300メートル、南北約900メートルのゴレ島に残されている。
17世紀にオランダが占拠して以来、イギリスやフランスが領有争いを繰り広げながら19世紀まで奴隷貿易の拠点として栄えた。
負の世界遺産として登録され、当時使われていた手錠などが展示されている。
19世紀/スルタンの公邸とダウ船(タンザニア・ザンジバル島)
19世紀に当時ザンジバルを支配していたアラブ人のスルタン(イスラム世界の君主の一種)によって建てられた公邸。
その後ザンジバルはイギリスによる支配の後にアフリカ本土のタンガニーカと共に独立、合併してタンザニアとなった。
現在は広い館内を利用してアラブ世界の伝統的な木造帆船であるダウ船が展示してある博物館になっている。
現代/マサイ族(タンザニア・地方集落)
マサイ族はケニア南部からタンザニア一帯の先住民で、伝統的な生活を守って暮らしている民族である。
本来は定住せず、狩猟や牛をはじめとする家畜の遊牧で生計を立てる遊牧民であったが、
もともと住んでいた土地が動物保護区や国立公園に指定され、政府の定住化政策をはじめ近代化の波を受けて
彼らの中でも農耕や観光ガイドなどの職業に付く者が少しずつ増えている。勇敢でプライドが高く、草原の貴族と呼ばれる。
中生代/カロンガ自然文化博物館(マラウイ・カロンガ)
マラウイ北部の町カロンガの南45キロ付近で発見・発掘された竜脚類「マラウイサウルス」の全身骨格が展示されている博物館。
生息していたのは白亜紀前期、体長は約10メートル。
竜脚類としては小型で、原始的なティタノサウルスの一種とされている。
知名度は高くないが、骨格の多くが発掘されている貴重な恐竜の1つである。
中近世?/ムズズ地域博物館(マラウイ・ムズズ)
マラウイの中堅都市ムズズにある博物館。
マラウイに住んでいた民族の土器や楽器などが展示されている。
非常に小規模だが、貧しい国でもこうした博物館は存在している。
現代/ルサカ国立博物館(ザンビア・ルサカ)
アフリカの内陸国ザンビアの首都ルサカにある国立博物館。
建物は立派だが規模は小さく、館内は閑散としていて独立当時の車や豹の剥製など寄せ集めの展示品もあるが、
独特の造形物や温かみのある絵画も見ることができる。
考古学フロアになっているメインの2階は撮影不可のため、1階の現代アート関連のみの撮影。
現代/チョマ博物館・クラフトセンター(ザンビア・チョマ)
アフリカの内陸国ザンビア、その南西部の町チョマにある小さな博物館。
ザンビア南西部は古くから人が住んでいたらしく、ザンビア人向けにその資料などが解説されているが規模はごく小さい。
館内には東南アフリカにありがちな民芸品、タペストリー、彫刻などが売られていて撮影も可能。
アフリカの民芸品店は写真撮影を嫌うところが多いのでこうした場所は珍しい。
古代〜現代/スワコップムント博物館1(ナミビア・スワコップムント)
ナミビアの大西洋岸にある旧ドイツ領の町、スワコップムントにある博物館。
砂漠で1000年を生きると言われる植物ウェルウィッチアをはじめとする植物の化石や
先住民族が活用していたという変わった形の木の実、ナミビアに生息する動物の剥製などが目を引く。
19〜20世紀/スワコップムント博物館2(ナミビア・スワコップムント)
スワコップムント博物館に収められているナミビア近代史に関係する物品、生活用品など。
荒野を移動するための馬車をはじめ、19世紀から20世紀にかけてこの地域を支配した
ドイツやイギリス由来のアンティークが収められている。
現代/クリスタルギャラリー(ナミビア・スワコップムント)
巨大な鉱物の原石をはじめ、さまざまな鉱物や水晶が展示されているギャラリー。
ナミビアは鉱物資源の宝庫でもあり、こうした鉱物が発掘、加工されて海外へ輸出されているようだ。
館内では貴金属加工の工房が併設されていて、ガラス越しにカッティング作業などを見学することができる。
美しくカッティング、装飾された芸術的な完成品もその場で多数販売もされているが、そちらは残念ながら写真撮影不可。
中世〜現代/ナミビア国立博物館(ナミビア・ウィントフック)
ナミビア土着の先住民族の品々が多数展示されている博物館。
家屋のモデルや装飾品、生活用品、狩猟道具などさまざまな品がある。
原始時代のようにも見えるが、19世紀くらいまでは各地でこうした生活が続けられていたようである。
21世紀の現代でもヒンバ族などが辺境で昔ながらの生活を続けているらしい。
現代/イジコ南アフリカ博物館1:クジラの全身骨格(南アフリカ・ケープタウン)
ケープタウン市街にある国立博物館の規模は非常に大きく、土着文化の遺物から動物の剥製まで
様々なものがスペースを区分けられて展示されている。
最初のフロアでは吹き抜けに吊られたクジラ数頭の全身骨格が目を引く。
20世紀/イジコ南アフリカ博物館2:捕鯨砲(南アフリカ・ケープタウン)
クジラを仕留めるための銛を火薬によって発射する機構は捕鯨砲と呼ばれる。
1951年に日本で考案された平頭銛が採用されている。
現代/イジコ南アフリカ博物館3:動物・鳥類の剥製(南アフリカ・ケープタウン)
南アフリカのみならず、さまざまな動物や鳥類の剥製や骨格が展示されている。
数は非常に多い。
現代/イジコ南アフリカ博物館4:海洋生物の展示(南アフリカ・ケープタウン)
動物と同じくサメやマンタなどの模型が展示されている。
スーパージョーズと名付けられた巨大なサメの牙のほか、ノコギリエイの皮歯などが目を引く。
古生代/イジコ南アフリカ博物館5:恐竜・古生物の化石など(南アフリカ・ケープタウン)
南アフリカで発掘された恐竜の全身骨格など。
大型肉食恐竜カルカロドントサウルスの頭骨、魚食の肉食恐竜スコミムス、竜脚類ジョバリアの全身骨格、
古代の巨大鰐サルコスクスの頭骨のほか、精巧に造られた模型が展示されている。
中世〜現代/イジコ南アフリカ博物館6:南部アフリカ先住民文化(南アフリカ・ケープタウン)
南アフリカのみならず、南部アフリカ地域の先住民文化に関する遺物が展示されている。
生活用品から装飾具までひと通りのものが網羅されている。
中世〜現代/イジコ南アフリカ博物館7:南部アフリカ先住民文化・ロックアート(南アフリカ・ケープタウン)
壁画や、それを模したと思しきデザイン画などの展示。
人や動物、狩猟風景などが描かれている。
6世紀/イスタンブール地下宮殿(トルコ・イスタンブール)
イスタンブールの歴史地区の只中にある古い地下貯水池。
建造は6世紀、東ローマ帝国時代で、当時作られた現存する地下貯水池としては最大規模のもの。
石柱が立ち並ぶ荘厳な様子から地下宮殿と呼ばれ。
床には水を湛えているが、現在は歩道が作られてライトアップされ、観光地化されている。
中世?/イスタンブール考古学博物館(トルコ・イスタンブール)
1840年代以降にオスマン・トルコの領土で発見された古代美術品などが収蔵された博物館。
アレクサンドロス大王の石棺、泣女の石棺のほか、地中海沿岸や現在のシリアやパレスチナで出土された
ギリシア・ローマ時代の美術品や、シュメール地方の古代オリエントの美術品、
ビザンチン時代の彫刻と建築装飾などが収められている。
15〜19世紀/トプカプ宮殿(トルコ・イスタンブール)
オスマン帝国の成立から間もなく、スルタンの新しい居城として建造されたトルコを代表する宮殿。
大きな建物を持たず比較的小さな建物と部屋が連なり、多くの庭園と離れを持つ建造物群で、
中央アジアの遊牧民的な伝統に基づいた宮殿と言われている。
敷地内には多数の宮殿や門のほか、ハレムや宝物庫もある。
15〜19世紀/トプカプ宮殿ハレム(トルコ・イスタンブール)
トプカプ宮殿内にある美しい女性が集められたという後宮。
戦争捕虜や女奴隷も含まれるが、そうした女性達は礼儀や読み書きなど様々な教育を施され、
このハレムへと移されてスルタンをはじめとする富裕階級に召し抱えられたという。
ハレム内はきらびやかなイズニックタイルや各種の装飾がなされている。
16〜19世紀/ラール・キラー敷地内の考古学博物館(インド・デリー)
16世紀に成立したムガル帝国の皇帝が住まう城塞「ラール・キラー」の敷地内にある考古学博物館。
館内には帝国時代を象徴する遺物が収められている。
現在のインドはヒンドゥー教が主だが、ムガル帝国はイスラムの王朝だったため、
ヒンドゥーの寺院などとは違った雰囲気の古い遺物を見ることができる。