■オスマン帝国の後宮 〜トルコ・トプカプ宮殿ハレム〜


ハレムはいわゆるハーレムの語源となった男性が立入禁止になっている後宮のことである。集められた多くの女性(戦争捕虜や奴隷含む)を召し抱える経済力のある宮殿などでこうした慣習がある。イスラムの厳格な貞操観によって生まれた……と思われがちだが、イスラムに限らず古くからこうした慣習は地中海世界においてみられた。富裕な階層が倫理的・文化的・経済的な理由において女性の居室を隔離した風習がそもそもの起源であるそうな。顔を覆うヴェールがイスラム固有のものでないのと同じ、ということらしい。

オスマン帝国のハレムは最盛期には1000人を越えたとされる大規模なもので、黒人の宦官によって生活を監督されながら歌舞音曲、礼儀作法や料理、裁縫、読み書きなどの様々な教養を身につけさせられた後、侍女として皇帝の住まうトプカプ宮殿のハレムに移された。美女を集めた私設の教育施設兼キャバクラみたいなものだろうか。なんかエロゲーの舞台みたいだね(ニコッ くすくすセンセーがスルタンを題材に(ry

日本にも大奥のような慣習があるように、こうした場所では暗い権力闘争なんかもあったらしい。まあ偉い人に見初められたら大出世できるようなトコなのでいろいろと暗部があるのだろう。現代においては美女ばかりが揃った楽園のイメージに特化してハーレムという和製英語化してしまっている。いわゆるひとつのハーレム計画ですぞ。To Loveるダークネスですぞそれは!

話はそれたがそうした女性が集められて生活・教育されていたのがトプカプ宮殿内のハレムであります。きらびやかなイズニックタイルや各種の装飾建築に彩られていて、宿舎らしき建物もある。それからトプカプ宮殿の項目でも書いたがこのハレムは入場に別料金がかかるという鬼仕様で、昔はトプカプ宮殿で20ドル、ハレムでさらに20ドルという鬼畜な料金設定がされていた。今はやや安くなっていたが東京スカイツリーじゃないんだから一括にせぇよな。宝物庫もあって、トプカプの短剣というデカいエメラルドで飾られた有名な短剣や装飾品の数々も見ることができるがそちらは撮影禁止になっている。

総画像数は220枚にもなってしまった。別にハレムにそんな興味あるわけじゃないんだが単純に広いんだよね。。。



▼他の写真を表示する







inserted by FC2 system