メーカー ジラフ
品名 ツーリングフレーム
購入価格 \176,000


東京・中板橋にあるショップ「ジラフ・エクイップメント」オリジナルのフレーム。
基本的にはシンプルなスチールフレーム。ディスクブレーキとVブレーキ両方の台座を備えた仕様をお願いした。
キャリアに合わせてネジ穴が増設されている。
ダウンチューブ下側にはネジ穴を用意していない。
これは長期間使用すると雨水がたまって錆びるからとのジラフ店長の配慮である。

数年に渡る長期の海外自転車旅行に対応した自転車(+キャリア)は非常に限られる。
というのも「何にもない砂漠で故障してもなんとか応急処置できて、ド田舎でも修理できる」ことが前提となるからだ。
必然スチールフレーム(世界各国の自動車工場で溶接修理が可能)、リジッドフォークという仕様になる。
できればブレーキとシフターもフラットハンドルに対応したMTBタイプが望ましい。
ドロップハンドルに対応したロードバイクタイプは破損したときに入手が難しい。何かの拍子に折れそうだし…。

通常のMTBは溶接修理の難しいアルミフレームでフロントサスペンションで故障したら容易に修理できない、
昔ながらの旅行用自転車ランドナー(スポルティフ)だと専用パーツが含まれ、
これまたド田舎での修理が難しい場合がある。
スチールフレームのMTBでサスペンションをリジッドフォークに換装して
キャリアをしっかり固定させればいいのだが、
スチールのMTBは市場にほとんどないし、結局それなりのお金はかかる。

そういう事情もあり、ジラフは海外自転車乗りの間ではたぶん有名である。
2000年代初頭に出発した方がいまだに現役で走っていて、WEB上に装備品の細かい情報をまとめているからだ。
世界を走ろうと考えて情報を集めていれば自然とそのサイトに引っかかり、
既存の車両を大金かけて改造するなら自分も同じオーダーのフレームを…という話になるわけだ。
実際に現在自分を含めて5名ほどの自転車乗りがジラフのオーダーフレームで世界のどこかを走っている。
僕と同時期に納品した方も1名いて、アラスカからスタートするそうだ。

とはいえ、他のバイクの選択肢がないわけでもない。
そこそこの値段はするが洗練されたSURLYのLongHaulTracker、
安くて信頼できるものならGIANTのGREAT JOURNEY2が
そういった旅行にも耐えた(耐えている)記録がある(2009年現在)。

キャリアは市販の物は確実に破損すると考えた方がいい。詳細はキャリアの項を。


■第二次追記
大きなトラブルとしては序盤のフロントフォーク破損と、
中米でのリアディレイラー破損時に起きたエンドの歪み、
それを受けての南米でのキャリア用ダボ穴部分断裂がある。
フォーク以外は現地の自転車屋、金属加工場で歪み矯正、溶接(再塗装)を行った。

これらのトラブル時にスチールだとやはり安心度が違う。
ダボ穴部分はブロンズで溶接されていた?ようなのでアルミフレームでも無理やり溶接できるのかもしれない



■第三次追記
一時帰国してフルメンテナンスを受けた際、リアキャリアの形状変更に伴いダボ穴の位置が変わっている。
以前のフレームから突き出たダボ穴は負荷がかかってまるごと断裂したため、クイックレリーズのすぐ隣に新しく穴が開けられた。
また、塗装の剥げていた箇所は再塗装が施されている。












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