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相変わらず暑い一日。
こんなときは日本の食べ物がひっきりなしに頭に浮かぶ。次から次へと美味しそうなものが浮かんでくる。
白いご飯とお味噌汁、アイスクリーム、寿司、天ぷら、ラーメン、ハンバーガー、コンビニのハムサンド……。
そんな中でも一番食べたいのは、ひやむぎだ。冷たいひやむぎをチュルチュルッと食べたい。
もしここで食べられるなら30ドルくらいなら払ってもいいかもしれない。いやいや40ドルでもアリかも…。
そんなことを考えながらペダルを回す。
かの石田ゆうすけさんも同じようなことを考えていたそうである。夏場のひやむぎは偉大だ。
こっちに来てからの走行距離が1000キロに迫る。これが初の長距離サイクリングなので感慨深い。たった1000キロ、されど1000キロ。
途中、道路の上をたくさんの人が行列になって歩いているところに出くわした。みんな哀しそうな声を上げてとぼとぼ歩いている。
お葬式のようだった。100人以上はいるだろうか…。写真を撮るのは気が引けて、手を合わせてその場を後にした。
道路のほかには何もない。と言いたいところだけど、実際には10キロに1つは村がある。
自転車を走らせているとみんながこっちを見る。子供はほとんど一人の例外もなく、どこへ行っても同じように、めいっぱいの歓声をあげて走ってくる。
Give me MONEY!! γ⌒) )) Give me MONEY!!
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o゚((●)) ((●))゚o ,. -- 、 Give me MONEEEEEEEEY!!
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/::⌒(_人_)⌒::::: | チラッ
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一事が万事この調子である。
前からそうだったけど、この日は体調が悪かったこともあってひどくこたえた。
子供だけじゃなく、すれ違った若い男や女に「こんにちは」と声をかけても、ヘラヘラしながら「Give me money」と言って手を差し出してくるのだ。
もらえるはずがないとわかっていながら、それでも媚びる姿はもはや気持ち悪かった。
どうしようもなく差別の気持ちがあふれてくる。こいつらは同じ人間なのか?反射的に思ってしまうのだ。
日本で情報だけを知っていても伝わらないことが、目の前にあった。
先進国の、恵まれた環境で育ったということをむりやり意識させられているようで、逃げるように自転車を走らせた。
真っ暗になりかかる頃、ようやく道の脇に宿屋を見つけた。
700円くらいのそこそこきちんとした宿だ。町はもう数キロ先のようだったけど、すでに疲労が限界に近かったので休むことにした。
買っておいたツナ缶を開けてもそもそと食べた。ツナ缶の味は日本のシーチキンと同じだ。安全でおいしい。とりあえず店の食べ物は何一つ信用できない。
そして国境を越える。マラウイからザンビアへ。
ザンビアの村。映画のセットではない。
夜、バスでザンビアの首都に着いた。もう22時だったが、驚くべきことにファーストフードの店がやっていた!
タンザニアやマラウイと比べて豊かさのある国のようだ。
とはいえ、バスターミナルはあやしげな客引きがわんさかいたし、メインストリートは真っ暗でゴーストタウンのようだ。
でも、どうやらそれほど治安は悪くないらしかった。浮浪者の類は殆ど見かけないし、若い兄ちゃんがたむろしていたりもしない。
一度行き止まりで火を焚いているところに出くわして慌てて引き返しはしたが。
ガソリンスタンドの隅にテントを張った。
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